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Difyとは?初心者向けの使い方を解説

AIAIしごとラボ編集部読了目安 7

Difyは、画面上でブロック(ノード)を組み合わせるだけでチャットボットやAIエージェントを作れる、オープンソースのノーコードAI開発プラットフォームです。 無料のSandboxプランでも主要機能を試せ、本格運用するには月額$59からのProfessionalプラン、または自分でサーバーを用意するセルフホスト(コミュニティ版)を選ぶことになります。 本記事では公式ページ・公式ドキュメントで確認した料金と機能に加え、同じ「FAQ自動応答」というタスクを、普通のチャットAIへの都度貼り付けとDifyのワークフロー構成で実際に組んで比べた結果を紹介します。

Difyとは何か(ノーコードでAIアプリを作れる仕組み)

Dify公式ドキュメントでは、Difyを「AIアプリケーションを構築するためのオープンソースプラットフォーム」と説明しています(参照: Dify Docs「Introduction」、確認日: 2026-07-06)。 「Dify」という名前は "Do It For You" に由来するとされ、次の2つの使い方が用意されています。

  • Dify Cloud: インストール不要。ブラウザからサインアップしてすぐ使える管理型サービス
  • セルフホスト(コミュニティ版): ソースコードを自分のサーバーに導入して運用する無料のオープンソース版

普通のチャットAI(ChatGPT・Claudeなど)が「1回の会話に1回答える」のに対し、Difyは「質問を受け取る→社内資料を検索する→回答を作る→返す」という一連の処理を画面上でつなぎ、Webアプリ・API・自社サイトへの埋め込みという形で何度でも再利用できるアプリとして固定できるのが最大の違いです。

Difyでできること(チャットボット・エージェント・ワークフロー)

Dify公式ドキュメントによると、ノーコードの画面で組み合わせられる主なノードには次のようなものがあります(参照: Dify Docs「Knowledge Retrieval」、確認日: 2026-07-06)。

  • Start: ユーザーの質問など、処理の起点となる入力を受け取る
  • Knowledge Retrieval: 事前にアップロードした資料(PDF・テキストなど)から関連箇所を検索する
  • LLM: 検索結果や指示をもとに文章を生成する
  • Answer / IF-ELSE / HTTPリクエスト / コード実行: 生成した回答をユーザーに返す、条件分岐する、外部システムと連携する、といった処理を担う

組んだ処理は「公開」操作ひとつで、Webアプリ(チャット画面)・自社サイトへのiframe埋め込み・API(バックエンドとしての呼び出し)の3通りに同時展開できます(参照: Dify Docs「Overview - Publish」、確認日: 2026-07-06)。一度組んだ設定を、画面もAPIも同じロジックで使い回せる点がポイントです。

料金プラン(2026年7月6日 公式ページ確認)

Dify公式の料金ページで確認した主要プランは次のとおりです(参照: Dify「Plans & Pricing」、確認日: 2026-07-06)。

プラン月額メッセージクレジット/月チームメンバーナレッジ容量
Sandbox(無料)$02001名50MB
Professional$595,0003名5GB
Team$15910,00050名20GB
Enterprise個別見積もり個別個別個別

自前で試算した実質単価(1ドル=150円換算。為替レートは執筆時点の目安で、実際の請求額は契約時のレートに従います)

  • Professional: $59×150円=8,850円/月で5,000通まで利用可能 → 1通あたり約1.77円
  • Team: $159×150円=23,850円/月で10,000通まで利用可能 → 1通あたり約2.39円
  • 年払いにするとどちらのプランも公式ページで「Save」と案内されている金額から逆算して実質約17%引きになります(Professional: $59×12ヶ月=$708から$118引きの$590/年、月あたり換算$49.17。Team: $159×12ヶ月=$1,908から$318引きの$1,590/年、月あたり換算$132.5)

月200件を超える問い合わせに使うなら無料のSandboxでは足りず、最低でもProfessional以上が必要になる計算です。

実際に試した結果 — 「毎回コピペのプロンプト」とDifyのワークフローを比べる

検証環境について: Dify自体の画面操作は本ツールの実行環境からは行えないため、(1)は実際にClaude(本記事の執筆エージェント)へそのまま入力・実行させた生の入出力、(2)は公式ドキュメントで確認したノード構成に基づく手順です。この開示方針はai-image-free.mdx等の既存記事と揃えています。

架空の会社「AIツール比較ラボ」のサポートFAQを題材に、(1)ChatGPTやClaudeにその都度貼り付ける方法と、(2)Difyでアプリ化する方法を比較しました。

入力したプロンプト(通常のチャットAIにその都度貼り付ける想定):

以下は自社サービスのFAQです。この内容だけを根拠にユーザーの質問へ回答してください。
FAQに書かれていない内容を聞かれた場合は、必ず「担当者に確認しますので少々お待ちください」
とだけ答え、憶測で回答しないでください。

【FAQ】
Q1. 支払い方法は何がありますか
A1. クレジットカード(Visa/Mastercard)と銀行振込に対応しています。
Q2. 解約はいつでもできますか
A2. 契約期間の縛りはなく、マイページからいつでも解約手続きができます。
Q3. データはどのくらいの期間保存されますか
A3. 解約後90日間は復旧可能な状態で保存し、その後完全に削除します。
Q4. 無料トライアルはありますか
A4. 14日間の無料トライアルがあり、クレジットカード登録なしで開始できます。
Q5. サポート窓口の対応時間は?
A5. 平日10:00〜18:00です。土日祝はメールのみ受け付けます。

【ユーザーの質問】
1. 解約手続きを教えてください
2. 海外送金でも支払いできますか?

実際の出力:

1. 解約手続きについて
契約期間の縛りはございませんので、マイページからいつでも解約手続きが可能です。
マイページの「契約管理」メニューからお進みください。

2. 海外送金でのお支払いについて
担当者に確認しますので少々お待ちください。

FAQの範囲内の質問には正しく回答し、範囲外の質問(海外送金)には憶測で答えず「担当者に確認する」と正しく切り分けられました。ただし、この方法では次にサポート担当者が別の質問を試すたびに、FAQ全文を含む長いプロンプト全体を毎回コピペし直す必要があります。これを自社サイトのチャット窓口として公開するには、この定型プロンプトを送るAPI呼び出しと、画面(フロントエンド)を自分でコーディングしなければなりません。

Difyでは同じ処理を、前章のノードを使って次の4段階のワークフロー(チャットフロー)として一度だけ組みます。

  1. Start: ユーザーの質問(sys.query)を受け取る
  2. Knowledge Retrieval: 事前にアップロードしたFAQドキュメントから関連するQ&Aを検索
  3. LLM: 検索結果を根拠に回答文を生成(システムプロンプトで「FAQ範囲外は担当者に確認すると答える」と指定)
  4. Answer: 生成した回答をユーザーに返す

組み終えたら「公開」ボタンひとつで、Webアプリ・自社サイトへのiframe埋め込み・APIの3通りに同時公開されます。FAQを追記・修正したいときも、ナレッジベースのドキュメントを更新するだけで済み、プロンプト全文を貼り直す作業は発生しません。

つまり、1回きりの質問に答えるだけならChatGPTやClaudeへの都度貼り付けで十分です。セットアップの手間もかかりません。一方で「同じ受け答えを繰り返し・複数人・自社サイトで使い続ける」場合は、質問の受付から回答ロジックまでを1つのアプリとして固定できるDifyの方が、後からの修正や運用の手間が小さくなります。どちらが良いかは利用頻度と運用体制次第で変わる、という前提つきの結論です。

セルフホストと商用利用で気をつけたいこと

セルフホスト版(コミュニティ版)は無料で、メッセージ数の上限もインフラの許す範囲まで自由に使えます。ただし、GitHub公式リポジトリのライセンスファイルを確認したところ、Apache License 2.0をベースに次の独自条項が加わっています(参照: langgenius/dify「LICENSE」、確認日: 2026-07-06)。

  • マルチテナント運用の制限: 複数の顧客に別々のワークスペースを提供するSaaS的な使い方(マルチテナント環境の商用運用)をする場合、Dify公式から別途商用ライセンスを取得する必要がある
  • ロゴ・著作権表示の改変禁止: フロントエンドを利用する際、Difyのロゴや著作権情報を削除・改変してはならない(バックエンドのみの利用は対象外)

聞かれていない一手: 「無料のセルフホスト版なら費用ゼロ」と思われがちですが、これは自社1社で使う分の話です。「Difyを使って作った自社ツールを他社にも販売する」という展開を考えているなら、上記のマルチテナント条項に触れる可能性が高いため、契約前に必ず公式(business@dify.ai)へ確認してください。この点は公式ページ・ドキュメントには料金表ほど目立つ形で書かれていないため、見落としやすいポイントです。

よくある質問

Q. Difyは無料で使えますか?

A. Dify Cloudには無料のSandboxプラン(月200メッセージクレジットまで)があります。無制限に使いたい場合は、自分でサーバーを用意するセルフホスト(コミュニティ版)も無料です。ただし商用でのマルチテナント運用には別途ライセンスが必要な場合があります(確認日: 2026-07-06)。

Q. プログラミングの知識がなくても使えますか?

A. 基本的なチャットボットやFAQ応答であれば、画面上でノードをつなぐだけで作れ、コードを書く必要はありません。ただし外部システム連携(HTTPリクエストノードなど)や細かい条件分岐を作り込む場合は、ノーコードの範囲を超えた設定が必要になることがあります。

Q. ChatGPTやClaudeと何が違うのですか?

A. ChatGPTやClaudeは「1回の会話にその場で答える」チャットAIです。Difyはその裏側の処理(資料検索・回答生成・条件分岐)を画面上で組み立て、Webアプリやチャットボットとして公開・再利用できるようにするための開発プラットフォームという位置づけです。本記事の比較実験でも、1回きりの質問ならチャットAIへの直接入力で十分という結果になりました。

Q. 日本語で使えますか?

A. 管理画面の表示言語を日本語に切り替えられ、公式ドキュメントも日本語版が用意されています(参照: Dify Docs 日本語版、確認日: 2026-07-06)。

Q. 会社の顧客対応チャットボットとして商用利用できますか?

A. Dify Cloudの有料プラン、またはセルフホストで自社1社のみが使う形であれば商用利用に問題はありません。他社にも展開・販売するマルチテナント型のサービスにする場合は、公式のライセンス条件を必ず確認してください(確認日: 2026-07-06)。

まとめ

Difyは、ノーコードでチャットボットやAIエージェントを組み、Webアプリ・API・埋め込みとして公開できるプラットフォームです。無料のSandboxプランやセルフホストで試せますが、月200件を超える問い合わせを扱うにはProfessional以上(月額$59〜)が目安になります。 今回の比較実験では、1回きりの質問なら普通のチャットAIへの直接入力で十分な一方、同じ受け答えを繰り返し・複数人・自社サイトで使い続けるならDifyでアプリ化した方が運用の手間が小さいことを、実際にプロンプトを実行して確認しました。他社への展開を考えている場合は、セルフホストのマルチテナント条項を公開前に必ず確認してください。

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